「郡上日和」
捨てたのは
貴方との、靴
拾ったのは
心地よいカラコロ弾む、下駄音
と
響く
涼やかな水の息吹
貴方がいなくても…
貴方がいない方が、なんて
束の間の晴れ空に
願ってみた
*********
「ボクの世界」
のんき、ね
と笑う
のんびりな町が そう呟いた。
しあわせな人、ね
と苦笑
せわしない現実が とがめる
ゆらゆら ビー玉をのぞいた
ひどく曖昧でシュールで とても個性的
そんな ポクの世界
キミにはわかるまい。
耐えきれず
壊した ガマンの山
できずに 涙
恐くて でも苦しくて
行き止まってしまうから…。
欲しい現実は
いつも 手に入れた瞬間に
歪んでしまうから
ボクの往復キップ
ねだってみたり手離してみたり
ころころ ころがる 坂道の音頭
ひどく曖昧でアンニュイで 不思議
ボクの世界
ダレか のぞいていってくれないかなぁ?
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「色々青々」
振り向かないで
これで終わり つぶやく いつも
最良のわがまま携えて
海岸沿いのドライブ
緩やかな眺め 色々青々
覗いたら…夏雲に揺らす風鈴
満ち潮の香 砂浜の海を踏んで ヒトコキュウ
あなた に
これからも
何も言えず
これからも
通り過ぎる時間
私は あなたの、です。
ごちそうなんて 本当はいらないのです。ただ、
あなたの内ポケットで 甘えていたいだけ
だけど、だけど、それも、束の間。
もうすっかり 夕焼け空 で。
足元をさらう波 いつのまにか
ボクだけ、置いてけぼり。
*********
「しゃぼん味」
じゃぼん はじけたよな
ココロのどっかで すとん、と 音がした
壊れると知ってて 飛ばした しゃぼんだま
それでも 期待をいっぱい つめこんで
ボクの辺りを ふわり ふわり 飛ばした
気付かないことで 夢見てた
ボクの日常 キミの面影
忘れたいのに 染み付いた しゃぼんの香
しゃぼん 割れたよな
苦しみの現が ボクを見ていた
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2018年10月11日木曜日
詩(3)(麻実)
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