2020年7月5日日曜日

映画「乙女たちの秘めごと」観て

2017年のフランス・ベルギーの合作映画で、ナポレオン3世時代のフランスを舞台としています。映画の解説に、「ナポレオン3世時代のフランス」と書かれていたので、この映画を観たのですが、まさに「ナポレオン3世時代のフランス」という以外に、この映画はナポレオン3世とは無関係でした。
ある小さな貧しい農村で、男たちはナポレオン3世に反対したため皆捕らえられて、どこかに連れていかれてしまいました。残された女たちが、どう生きていくかが、問題となります。男手なしに農作業を行うのは大変なことですし、男のいない寂しさや心細さもあり、さらに男たちが永久に帰ってこなければ、女たちは子孫を生むことができません。そこで女たちは、もし男が村に来たら、女全員で共有しようと約束しました。
そしてある日、たまたま一人の男が村を通りかかり、ビオレットが彼の世話をし、やがて二人は愛し合います。しかし男を女たちで共有するという約束があるため、男を他の女に委ねざるをえませんでした。彼女は嫉妬に苦しみますが、やがて彼女は妊娠したことを知り、さらに村の男が帰ってきます。そのため男は村を去り、ビオレットは村に残って子供を育てる決意をします。
この映画は、実在した女性の手記に基づいているそうで、したがってドラマティックな事件は何もおきません。ただ、社会というものは、男女がほぼ同じ数あって成り立つものであり、映画は、女性ばかりになった村における女性の心情を淡々と描いており、時々退屈にはなりますが、興味深い内容でした。


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