2018年9月26日水曜日

わが娘に捧げる


 2018714日に、私の娘である大塚麻実が死亡しました。36歳でした。彼女は、先天性の心臓病だったため、いつかこうした日が来ることを覚悟していました。特に去年から心臓の状態が悪化し、713日に救急車で病院に運ばれ、翌日帰らぬ人となりました。予想していた事態ではありましたが、私の悲しみは深く、立ち直るには時間がかかりそうです。
 彼女が生まれた後、私は、娘の人生がおそらく短いものになるであろうことを予想して、いろいろなところへ連れて行き、少しでも有意義で楽しい人生を送れるよう心がけていました。しかし彼女はしだいに精神的に不安定になり、何かを追い求めるようにさまざまなことに手をだします。この時彼女の心の中で何が起きていたのか分かりませんが、一方で猛烈に読書をし、何かを創作したいという強烈な意識が芽生えていたようです。
 彼女は二度、小説教室に通い、二度ともその教室での価値観と折り合えなかったようです。また読書会にも参加しますが、ここでも価値観を共有できなかったようです。その間に彼女はしばしば、私に哲学的かつ心理学的な疑問をぶつけ、私なりに真剣に対応してきたつもりでした。この頃から、彼女は小説を書き始めたようですが、それを発表したいとか、小説家になりたいというような気持ちはなかったようで、本人によると「上から文章が降りてくる」のだそうです。その割には、文章を書いているときは精神的に不安定になり、私にはのたうち回っているように見えました。
 このブログに、すでに故人となった娘の写真を公開し、本人に公開する意思がなかった文章を公開することには躊躇いがありますが、それでも敢えて公開するのは、かつて大塚麻実という女性が存在したことを、少しでも多くの人に知って欲しいという親心です。ただ、彼女の文章はパソコンに入っており、このパソコンは故障していたため、業者に復元を依頼しましたが、失敗しました。そのため、ここに掲載するのは、プリントされ、部屋中に散らばっていた文章の断片を集めて復元したもので、復元するために相当時間を要しまし。その他にも、手書きの無数の文章の断片がありますが、これを整理することは困難でした。
 麻実に小説家としての才能があったかどうかは、私には分かりません。ただ、彼女の文章には、自らの思いを表現したいという強い意志が感じられます。そのため、あえて彼女の文章を、何回かに分けて、ここに公開します。ただ公開した文章は、数カ月以内に削除しようと思っています。

 なお、麻実は長編「ラビリンスドール」の完成後、小説をまったく書かなくなり、ゲームの実録に没頭していました。このことが何を意味するのか、私にはまったく分かりませんが、実録はユーチューブで大量に公開されています。



 最後に公開された「サイコブレイク~悪夢は終わらない…チャプター6☆」は、201879日付けとなっていますので、彼女の死の5日前です。





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