2016年2月3日水曜日

「キャプテン・クック」を読んで

ジョン・ハロウ編(1860)、荒正人・植松みどり訳、原書房(1992) 増田義郎監修
大航海者の世界Ⅳ サブタイトル:科学的太平洋探検
 クックは、18世紀後半に活躍した、イギリスの軍人・航海者・探検家です。彼は水兵から出発して、異例の速さで艦長にまで出世し、3度探検航海を行っています。第1回航海(1768 - 1771年)、第2回航海(1772 - 1775年)、第3回航海(1776 - 1780年)で、合わせて10年、太平洋をくまなく探検し、測量や科学的調査を行います。この時代は、イギリスがフランスと争いながら、本格的に海外に進出していった時代であり、彼の調査はイギリスの海外進出に大いに役立ったことは間違いありません。ただ彼の航海日誌はすぐに出版されて公にされましたので、太平洋についての知識が広く伝えられることになりました。彼の航海は、2千年ほど前の張騫の西域旅行や鄭和の南海遠征のようで、地理的な知識が一挙に拡大することになります。
 本書は、クックの航海日誌と日々の出来事を記した航海記をもとに、クックの航海を時系列で淡々と記しています。したがって、ストーリー的に面白い内容ではありませんが、広大な太平洋に数多く点在する島々に住む、人々の風俗や植物・動物などが詳しく記されており、大変興味深い内容です。第3回目の航海については、クックがハワイで原住民との争いで死亡したため、部下がそれ以降の内容を補充して出版されました。
 なお、スペースシャトルのエンデバー号は、クックが第1回航海で乗船した船の名称に因んだものです。

0 件のコメント:

コメントを投稿