2020年11月4日水曜日

「東海の神々を開く」を読んで

 

森浩一など著 2009年 風媒介社

 本書は、東海の神社に祀られる神々や、東海の考古学的研究を扱った専門書で、私にはほとんど理解できませんので、私が関心のある部分だけをつまみ食いしました。

 日本における神社の数は数えきれないでしょう。私が住む小さな町にも、8か所も神社があります。これら多くの神社で祀られる神々は多様です。一般に多いのは、建国神話に関わる神々で、出雲大社、伊勢神宮、熱田神宮などです。その他に、古代の氏族の伝承に関わる神々が祀られていることが多いようです。また、それ以外に、それぞれの地方に伝わる伝承に関わる神々も祀られます。

 美濃や飛騨に広く伝わる「サエノカミ」という伝承があります。「相手を求めがたいほどの美男と美女の兄妹が、それぞれに、ふさわしい連れ合いを探すために分かれて旅に出た。時を経て、お互いの心に叶う相手を得てむつまじくなったものの、身の上話をするに至り、かつて、別れ別れに旅に出た兄妹であることを知った。そして、道ならぬ夜を過ごしたことをはかなんで命を絶った。」これを哀れんだ村人が、供養のために像を創りました。従って、サエノカミの像は双体像が多いそうです。

 津島神社には、牛頭天王が祀られています(表紙の写真参照)。この神がインドから仏教とともに耐えられたのは間違いないようですが、それがどのようにして人々に受け入れられていったのか分かりませんが、今日厄除けの神として多くの参拝者を集めており、また建国神話スサノウとも結びついているようです。

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