2020年8月9日日曜日

映画「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」を観て

 2018年にアメリカとイギリスの合作による映画で、16世紀後半のスコットランド女王メアリーを描いた映画です。
 メアリーの生涯は、波乱に富んだものでした。1542年に誕生した直後に父王が死亡したため、生後6日でスコットランド女王となり、さらにヘンリ8世の要求でイングランドの王太子エドワードと婚約させられますが、エドワードは早逝します。5年後にイングランド軍が侵入したため、メアリーはフランスに亡命し、1558年にフランスの王太子フランソワと結婚します。翌年フランソワはフランス国王となり、メアリーはフランスの女王となりますが、まもなくフランソワが病死し、1561年メアリーはスコットランドに帰国します。この間にメアリーは、イングランドのエリザベス女王が庶子であること、自らがエドワード6世の婚約者だったことを理由に、イングランドの王位を要求します。

 映画は、この二人の女王の対立を、メアリーを中心に描いています。その後メアリーはスコットランドから追放されてイングランドに亡命し、1587年にはエリザベス女王に対する謀反の罪で処刑されます。しかしエリザベスには子がなく、メアリーにはジョージという男子がいました。そしてエリザベスの死後、このジョージがスコットランドとイングランドの王位を継承し、その血統は現在のイギリス王家に引き継がれています。

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