2020年4月29日水曜日

映画「王朝の陰謀」を観て


2010年に中国で制作された映画で、中国お得意のワイヤー・アクションやコンピューター・グラフィックを駆使したアクション映画です。なお、ディーというのはオランダの推理小説「ディー判事シリーズ」で有名な実在の人物だそうで、映画はこの名前以外はオリジナルだそうです。
映画の背景は、唐代中期の則天武后の時代で、則天武后については、「映画で観る中国の四人の女性 則天武后」(https://sekaisi-syoyou.blogspot.com/2014/01/blog-post_1111.html)を参照して下さい。そして主人公はディー・レンチェ(狄仁傑 てき じんけつ)で、実在した人物です。彼は科挙に合格して官僚となり、極めて優秀な人物でしたが、その直言によって周囲の人々から煙たがられ、しばしば投獄されたり左遷されたりしていました。しかし則天武后は、彼の筋の通った発言、諫言を高く評価し、則天武后の治世においてなくてはならない人物となります。彼の行為は伝説となり、その後しばしば小説などの題材となりました。
映画は、690年則天武后が皇帝に即位する直前に、これに反対する様々な勢力が不穏な動きしていました。そうした中で、生きた人間が公衆の面前で突然発火するという事件が相次いで起きます。そこで則天武后は、当時謀反の罪で投獄されていたディーを呼び出し、事件の解明を依頼します。ここからディーによる謎解きと怪しげな人々との闘争が始まり、それ自体はたわいもないものでした。しかし映画としては、結構楽しく観ることができました。



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