2020年10月11日日曜日

「図説 神道」を読んで

三橋健著 2013年 河出書房新社

 日本の神話や国家神道は、戦前における天皇制を正統化するために用いられたため戦後は神話や神道に触れることはタブーとされ、私もこれらの分野について無知でした。最近神話については多少勉強しましが、神道については、相変わらず無知のままです。今回、本書を読むにあたっては、私自身に内容を批判する能力がないため、かなり警戒心をもっていたのですが、意外にも素直に本の中に入っていくことができました。

 日本には八百万の神々といわれるほど多くの神々が存在し、我々の身近にも深く関わっています。私は、こうした身近な神々と、それに関わる神道について、驚くほど何も知らないことに唖然とします。これらの神々の多くは自然現象と関わっており、われわれの日常生活と深く関わっています。こうした神々は美しく、日本人の心に深く根差して育まれてきたものですので、これらの神々を知ることは、日本人の文化と心を理解するうえで、大変重要だとおもいます。

 こうした宗教は世界中どこにでも生まれる宗教です。中国の道教、インドのヒンドゥー教、日本の神道などは多神教で、ユダヤ教、キリスト教、イスラーム教は一神教として比較されますが、こうした単純な比較には問題があるようです。とりあえず、私自身としては、日本の美しい神々を愛でたいと思います。


0 件のコメント:

コメントを投稿