ともだち
ともだちなんていないんだ
それはたぶん嘘
ねむり不足
寝られなくて足らなくなった
朝 起き出せた奇跡
昼間 頭はぼんやり
午後 落ちそうになる
歩く道 おふとんが恋しい
まよい
生活する日々は此凡て
取捨の為の選択
あれやこれやの長所短所
並びに好みと時々の気分
なあにどれを掴んだとて
大して違いはない
目を瞑ってぱっと取ったものと
熟考熟慮の上で取ったものとが
同じであるやもしれじ
即断即決が優れているとも思わねど
優柔不断に結論を先延ばしするも
よろしきとは思わず
是と決めたならせめて
あっちがよかったなどと
思うことのなきように
自分自身を鍛えておきたいものだなあと
心中密かに誓う次第
雨だれ
ビルの大きな窓に台風が絵を描く
別向きの窓はまだ白いキャンパス
狂気のように叩き付ける雨粒が
永劫と刹那を結びつける
|
景
背中丸めて煙草に火を
点けてポッケに手を突っ込む
ホームの端で雪を見上げて
吐息と一緒に煙を吐く
白い息白い煙白い雪
頬もたぶん白いのだろう
行くべき未来も白いのだろう
ただ足元の靴だけが
染まることなく黒いまま
踏みしめる一一歩一歩は黒いのだろう
個人
僕の見ている世界は
かなしくて無機質
掴んだと思うそばから
こぼれ落ちてしまう
刃の上を渡る独楽は回る
何もかもが消え失せてしまう
塵に還るのが習いなら
このかなしみはなんだろう
このむなしさはなんだろう
漆黒
月は空に穿った白い点
星は天鵞絨に蒔いた硝子
空気は透明な棘
私はありふれた生き物
|
(この写真と本文は関係ありません)
0 件のコメント:
コメントを投稿